マンション/アパートの水道水は清潔ですか?
貯水タンクのチェックポイント

2014.09.28

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マンションやアパートにお住まいの皆さん、突然ですが、敷地内の貯水タンクは清潔に保たれていますか?

水ラボのアンケート調査では、8割以上が「衛生状態が不安」と回答しています。けれど、7割近くの人は、どんなタイミングで清掃されているかも把握していません(詳しい調査結果はこちら)。 

 動物が入り込んでいないか?

そんな心配をする人が多かったので、貯水タンク清掃のプロ・白鞘敏充さんに取材しました。40年以上の業界経験を持ち、国家資格者への講師も担当する大ベテランです。

 

結論からいえば

決まり通りに管理されていれば、心配はありません

10トン以上の貯水タンクは、国の法律や条令で、かなりきびしく縛られているのです(貯水タンクの容量は自治体により、個別に条例を定めている場合あり)。

肝心なのは、マンション・アパートの管理者が、決まりを守っているか? 以下の6項目をチェックすれば、貯水タンクの衛生状況がつかめるはずです。

  


1.1年に1度清掃しているか?

前述の通り、容量10トン以上の貯水タンクは、1年に1度の清掃が義務づけられています。そもそもこの頻度が守れなければ、タンクの衛生は誰も保証できません。

小さいタンクに法律的な縛りはありませんが、清掃しなければ、当然汚れます。まずは、毎年の清掃を確認してください。

 

2.タンクの面が地面や壁に付いていないか?  

少なくとも、25年以内にできた貯水タンクは、上下・前後・左右から、すべての面を確認できる状態に設置する決まり。つまり、側面を壁に付けたり、床にベタ置きしてはならないのです。

この状態なら、タンクに穴が開いていればすぐに分かります。少なくとも、地面から虫やネズミが入り込むようなことはないのです。

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3.タンクの周囲は清潔か?

正しくタンクが設置されていても、周囲が不潔では意味がありません。

例えば、落ち葉が高く積もっていたら、外から見てもタンクの破損に気付かないかもしれません。水たまりに湧いた虫が、通気口などから侵入する可能性もあります。

 

4.フタにカギはかかっているか?

もっとも可能性が高い動物の侵入経路はフタ。風が吹いて開いてしまったり、誰でも簡単に開けられるようでは心配です。管理者に聞くか、できれば自分の目で見て、カギがしっかりかかっていることを確認しましょう。

 

5.日常的な点検はしているか?

マンション管理会社によっては、月に1度、貯水タンクを含めた給水設備の点検を行っています。万一、破損していたり、フタが開いていたり、といったトラブルを、比較的早く発見できます。

 

6.誰が清掃しているか?

貯水タンクの清掃時には、水質検査や設備の点検も行います。国家資格を持った監督者が現場にいなければ作業はできません。一般の作業者にも毎年の講習が義務づけられるなど、かなりシビアにチェックされています。

タンクをきれいにするため、薬品も使っています。無資格者が作業しているなど、法律違反があっては大変。清掃会社も確認しておくと安心です。


 

いかがでしょうか? 下は、白鞘さんからお借りした写真ですが、清掃の前後で、ほとんど違いがわからないほどです。きちんと管理されていれば、これが普通です。

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そうはいっても、安心して水道水が使えないのはつらいところ。安心のためにも、浄水器は必須のアイテムといえそうです。

それでも、心配な方は、6つのチェック項目を管理人/管理会社に確認してみてください。

 

水ラボが開発したポット型浄水器「ピッチャーピュア」はこちら。 

 

●白鞘敏充さんプロフィール

株式会社クリエンス代表取締役。全国建築物飲料水管理協会東関東副支部長。住宅や公共施設の貯水タンクをはじめ、建築物に設置された水槽の清掃に約40年間携わる。国家資格である貯水槽清掃作業監督者の講習で講師も務める。

株式会社クリエンス:03-3984-5038

全国建築物飲料水管理協会:http://www.jwa-org.or.jp/

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