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さりげなく出されたお茶やコーヒーが予想外においしいと、ちょっと幸せな気分になります。皆が暑さに元気をなくしがちなこの季節、会社や家で、涼しげな冷茶を振る舞ってみたら…。それだけで、あなたの株がグンと上がるはずです。
水ラボは、その道を追求する煎茶道の家元に、おいしい冷茶の淹れ方を聞きました。煎茶道とは、抹茶ではなく、家庭にあるのと同じ普通の茶葉を使う茶道。特別なものは不要で、いつも通りの茶葉と急須があればOKです。
教えていただいたのは、松香庵流(しょうこうあんりゅう)家元の嶋田静坡(しまだせいは)先生。冷茶を淹れる手順はごくシンプルです。
①水をあらかじめ冷蔵庫で冷やしておく
↓
②茶葉を急須に入れ水を注ぐ
↓
③少し長めに待つ
↓
④少しずつ順番に茶碗へ茶を注ぐ
↓
⑤いただく
↓
⑥茶葉を捨てず、同じ手順で二杯目、三杯目を楽しむ
簡単ですが、それぞれのポイントでちょっとしたコツがあります。先生のアドバイスに従って、ひとつひとつチェックしていきましょう。
冷茶は、基本的に水出しで作ります。アイスコーヒーのように、熱いお茶を冷やしたりはしません。
「急須に氷を入れる場合もありますが、当流では冷蔵庫で冷やした水を使います」と嶋田先生。氷で茶器を傷つけることがあり、また、冷えすぎるとお茶の味を感じづらくなってしまうといいます。
また、「おいしいお茶を淹れるには軟水が良い」と嶋田先生。ミネラルが豊富な硬水は、お茶が本来持つ味を邪魔することがあるのです。嶋田先生は、奥長良川名水などからボトルの水を取り寄せています。
ちなみに、使っている水の硬度(ミネラル分の割合)は29mg/L。水ラボが開発したポット型浄水器の「ピッチャーピュア」も、同じくらいの硬度になるよう調整しています。
日本人がおいしいと感じる水の硬度は、30mg/L前後だと私たちは分析しているのですが、少なくとも冷茶には良く合うようです。
お茶の味を決めるのは、「茶葉の量」×「水の温度」×「抽出時間」の3要素。
茶葉の量が多く、水の温度が高く、浸す時間が長いほど、お茶の味が濃くなります。濃すぎると、苦みや渋みが強くなり、本来の旨みを感じられなくなります。一般に湯は50~60℃のぬるめがおいしいとされますが、それは旨みを妨げない程度に苦みや渋みが抑えられているためです。
冷茶は水で出す分、たくさんの茶葉と長い時間をかけて、抽出しなければなりません。量の目安は、茶葉大さじ3杯に、水は80ccのお茶碗一杯分。
実験したところ、これで茶碗半分(40CC)くらいの冷茶が作れました(茶葉が水を吸ってしまうので、最初はほんの少ししかお茶が出ないのです)。
抽出時間は、茶葉にもよるので、一概にはいえません。お宅の茶葉でいろいろ試してみるしかなさそうです。
ただし、私たちがイメージするより、長めに待つのが得策のようです。筆者が試したところ、1分では茶葉が水を吸わず、2分経つと香りが立ちはじめ、3分待っておいしい冷茶に仕上がりました。
写真は水を入れて1分待った状態。茶葉が水を吸わず、開いていません。
急須の中でも、上と下ではお茶の味がまったく違います。まずは自分の茶碗に少し注ぎ、客人の茶碗に順番で少しずつ注ぐ、という作業を往復します。すべての茶碗に均等な濃さでお茶が行き渡らせるためです。
前述のように、お茶碗一杯分の水を使っても、出てきたお茶はほんのわずかでした。
冷茶はがぶがぶ飲むのではなく、「まず涼やかさとお茶の味を楽しんでほしい」と、もてなす相手にも伝えておくと、ギャップがなくて良さそうです。
残った茶葉は、まだまだお茶のおいしい成分を残しています。同じ手順を繰り返せば、あと二杯くらいは冷茶を楽しめるのです。
一度水分を吸った茶葉は、味が出やすくなっています。一杯目より短い時間で、たくさんのお茶が作れます。
今回、同じ茶葉で同じように淹れたつもりでも、その都度お茶の味は変わりました。
気温、湿度や注ぎ方、飲む人の舌の具合で、味の感じ方はいかようにもなります。煎茶道の方々は、天候やお客様の表情を読んで、そのとき一番おいしい一杯を、追求しているのかもしれません。
とはいえ、家元への取材を基に作った冷茶は、いずれも鰹や昆布ダシのように旨みが強く、苦みや渋みは控えめ。ペットボトルのお茶とは、まったく別物の味わいでした。
それだけでも、飲んでくれる人は、大いに感動してくれるはずです。
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